こうえい会・職員の一言 [Vol.055]

 今年も残りわずか。今年を振り返り、思い出されるのは入居者さんの様々な“顔”だ。
喜怒哀楽ころころと変わる入居者さんの“顔”は万華鏡のようで、一緒に過ごしたこの一年もとても充実しており、あっという間に思える。
その日、Aさんは朝から虫の居所が悪く、不穏な状態が午後まで続いていた。職員に対してケアの拒否や他の方に対して攻撃的になってしまい、どうしたものか…と皆がお手上げ状態だった。その時、一筋の光が現れた。家族の来館だ。「Aさん、家族が来てくれたよ!」とAさんを居室まで意気揚々とお連れする。Aさんも最初は、そんなもの知らんよ!と聞く耳持たずな状態だったが、いざ面会を果たすと言葉を詰まらせ、目には涙を浮かべ始めた。
その後の家族の団欒は、Aさんは口数は少ないが、先程までの険しい表情はなくなった。そして、家族が帰る時間になった。「気を付けて帰りなさいよ」と玄関まで見送りに来たAさんは“親の顔”をしていた。家族が遠ざかり、Aさんに話しかけようとした所、ズズズ…と鼻をすする音。目には涙を溢れんばかりに溜め、外をずっと眺めていた。別れ際は寂しい、来てくれて嬉しかった。言葉で語らずとも表情から伺えた。
皆さんと共に笑ったり共に悩む時間はかけがえのない時間だ。来年はどんな顔が見られるのだろう、と今から心待ちにしながら、日々のケアに勤しんでいきたい。

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