ちまたでは「平成最後」から「令和」に様変わりだ。日本中至る所で11時30分に今か今かだったに違いない。万葉集が売れに売れているそう。盛り上がった後は皆リビングでお茶やコーヒーでホッと一息。ある本から。長崎にコーヒーがもたらされたのは1600年代の初め。『長崎寄合町諸事書上控帳』の中に長崎丸山の遊女がオランダ人からもらった物として「コヲヒ豆一箱。チョクラート」という記述がある。オランダ商人から日本人がコーヒーのもてなしを受けていたようだ。文化3年（1804）大田蜀山人（当時の食通として名高い）の『瓊浦又綴（けいほゆうてつ）』に「紅毛船（オランダ船）でカウヒイなるものを飲んだ。豆を黒く炒って粉にし、砂糖と和えたものだが、焦げ臭くて飲めたシロモノではない」の様に記されている。江戸時代にはまずいとされた飲み物だが今では必需品。暑くなるとアイスコーヒーだ。アイスコーヒーの場合は歴史が浅く、大正時代にコーヒーを冷やして飲み始め、やがて海外へ広がっていった。欧米に浸透して今や世界中で飲まれているアイスコーヒーの発祥の地は、実は日本だそう。介護する方もされる方も午後はゆっくりコーヒーでも飲んで。一服の贅沢。