運営法人のNPO法人「こうえい会」は、 2000年1月に旭川市内で第1号のNPO法人として発足しました。 同年4月に北海道旭川市内では2番目の認知症グループホーム 「こうえい館」を立ち上げ認知症ケアをスタートさせました。
第1条(目的)
この法人は、幼児から老人まですべての人が、互助の精神に基づき幸せで快適且つ安全に、生活が保障されるよう、保育所、託児所及びフリースクールの運営などの社会教育の推進や
子どもの健全教育を図る活動並びに高齢者向け介護サービス事業など保健、医療または福祉の増進を図る活動や、まちづくりの推進を図る活動を行うことにより、健全な地域社会の発展に寄与することを目的とする。
こうえい会の名称は、市民のため、グループホームでは利用者のために「後衛」となって働くこと、又一人一人は「光栄」を受ける者である事の二つの「こうえい」の意味が込められています。
こうえい会がグループホームを設立するに至った経過は、上記の「目的」に添って、今後社会の高齢化に伴い家庭内での人を育てたり保護する力が弱まっていくことと、 同じく社会の高齢化に伴い、認知症高齢者の増加が大きな課題になっていくことが ほぼ決定的になっている事があり、その問題に対応できる切り札として グループホームケアが提唱されていたことによります。1998年に検討し始め、翌年99年に法人設立とグループホーム設立に向けて準備を進めました。
認知症ケア
当時はグループホームについて研修する機会は今ほど多くはなく、数少ないチャンスを見つけては参加し、ケアの確認をしていきました。また書籍もほとんど店頭には並んでおらず、幾つか物語的なものがありましたが、実務的に満足行くものはあまりありませんでした。
しかし、当時北海道は認知症ケアにおいては全国で最も進んだ地域の一つとして知られており、その先駆者の方々が創設された北海道認知症高齢者グループホーム協議会に加盟(2000年6月)し、 多くのものを学べたことは大変幸いでした。
認知症の方々を徐々に受け入れ始めて、実際のケアが始まると中核症状、周辺症状と正面からがっぷり四つに組む事となりました。延々と繰り返される同じ質問や要求、鏡症状、穏やかな中にも突発的に起る強い感情の表現等々。時には教科書通りであり、時には対応にとまどうことがあり、私達ケアスタッフを育てていったのは実に入居者の方々でした。
(研修の名称は当時のまま。受講者人数は多数の為省略)
名 称 | 主 催 者 |
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平成12年度北海道痴呆性老人グループホーム 管理者研修A |
北海道 |
痴呆介護実務者研修(基礎課程) | 北海道 |
痴呆介護実務者研修(基礎課程) | 全国認知症高齢者グループホーム協会 |
痴呆介護実務者研修(専門課程) | 北海道 |
認知症介護実践研修(実践者研修) | 北海道 |
痴呆性高齢者グループホーム開設予定者等研修 | 北海道 |
痴呆介護指導者養成研修 | 高齢者痴呆介護研究・研修仙台センター |
スタッフ研修 | 北海道認知症高齢者グループホーム協議会 |
計画作成者研修 | 北海道認知症高齢者グループホーム協議会 |
管理者研修 | 北海道認知症高齢者グループホーム協議会 |
道北ブロック スタッフ研修 | 道北ブロックグループホーム連絡協議会 |
シルビア学校介護セミナー研修 | スウェーデン・シルビア学校 |
この他、民間の各種講演会、セミナー、研修会等、機会を捉えて積極的に参加してきました。「ボケ老人を抱える家族の会」の講演では認知症の高齢者を抱える家族の声を直接聞くことができ、認知症高齢者ご本人だけでなくご家族の苦しみも伺うことができました。