アガペ と スキル
ありのままを知り受け入れる
その人らしく生きる
喜びの実現
アガペ
<AGAPE ギリシャ語>“愛”という言葉です。詳しく訳すと「~にもかかわらず愛する。」「たとえ~であっても愛する。」という意味で、無条件の愛、聖書で説く至高の愛、自己犠牲の愛です。認知症により、今まで普通に生活していた人が知的障害を受けたために、痛み、悲しみ、恐れ、不安に悩まされ、心の拠り所が必要となった方へのケアは、表面的な関係ではなく、最後まで愛情深くケアをし通す必要があります。いわゆる「徘徊」や「不潔行為」などケアする側も長期的にストレスを感じる認知症による周辺症状は、 脳の器質的障害によるもので、現代の医学では治療改善することはできないと言われています。こうえい会はこの「アガペ」こそが認知症ケアを行う上で最もふさわしい言葉であると理解しています。
スキル
<SKILL 英語> 技術、技能、手腕、技量、うまさ、器用、熟練等の意味です。グループホームケアは全人ケアであるため、認知症の方への思いだけのケアは困難です。知識、知恵、経験を重ね、チームワークを良好に保ち、認知症の世界を洞察し、日々実践していきます。このケアは膨大な学習範囲を学び続けなければならないものです。グループホームに係わる医学的看護的専門知識から昭和初期の歌手俳優名に至るまでの一般的知識や、 個人のプライベートな事々とそれらに係わる法律など、十分なスタッフへの教育・訓練が求められます。 利用者とご家族はグループホームを信頼して入居されます。私達はプロフェッショナルとしてそれに応えていくためにも「スキル」が必要なのです。
ありのままを知り受け入れる
その人がどのように生きてきたか、私達はその方の人生や価値観や趣味、 得意なもの、嫌いなことなど全てをそのまま受け入れる事が必要です。 認知症の方は失ったものを取り戻すことができないので、 そこを私達がサポートしなければなりません。「グループホームに早く慣れて欲しい。」のではなく、 変わらなければならないのは私達の側と認識しています。
その人らしく生きる
世界でたった一人しかいないその人自身の価値は、大変尊いものです。 その人が自分らしく生きる時、そこに命の喜びを感じることができるのです。 私達がそれをサポートする為には何ができるでしょうか。 それには適切なアセスメントと錬られた質の高いケアプラン、 そしてそれを実行するスタッフがいて可能となります。これらの全てが調和してグループホームで
その人らしく生きることを実現することができます。
喜びの実現
その人が生まれ、生きているのは必ず目的があります。ただ偶然に生まれて、同じ毎日を過すのではなく、その人でなければならない理由があるはずです。私達は生きていると言うよりも生かされているという方が存在の意味により近いものだと考えます。人間として生きることの目的は喜びであり、それは愛する喜びと愛される喜びとに集約されるものでしょう。私達のケア理念は最終的に、その人のために行う全てのケアは、本人の喜びを実現する為のものとなります。