認知症グループホームについて

NPO法人 グループホームこうえい会 OJT(On-The-Job Training)

認知症とは

正常に生活していた方が、加齢又は疾病等が原因となる脳の器質的な変化によって生ずる、持続的な知的能力の障害である。
中核症状及び周辺症状を来すもので、社会的あるいは日常的な生活を行っていく上で、明らかに障害を来すものです。
高齢となり、認知症になった場合は記憶障害が著しく現れることが多く、 それが判断力障害を伴った場合強い失見当識が見られることがあり、
しかも本人は記憶障害や失見当識の認識が伴わないため、 周囲の人が見守らなければ通常の生活が成り立たなくなって来ることがあります。
認知症は大きく分けてアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症があり、
そのうちアルツハイマー型認知症は認知症の半分以上の割合となっていると言われています。

グループホームとは

高齢者グループホームはヨーロッパで発祥、発展していきました。
日本は特にスウェーデンで行われていたグループホームケアを、
80年代以降幾人かの先駆者がその手法を取り入れ、
日本人に合ったグループホームを作りだしていきました。
グループホームケアとは、何もしなければ認知症状が進み、
ADLが低下していく高齢者に対し、生活様式の再編成をし、
「その人らしさ」を維持していくケアです。
日本では2000年4月から介護保険制度が始まり、
居宅介護の一つとして「認知症対応型共同生活介護」が取り入れられ、
本格的に小規模な認知症ケアの場所が制度としてスタートすることとなりました。
これは非常に画期的なことであり、かつこの日本にグループホームという
住まい方が定着するのか否かが問われてくることとなります。
単なる民間の参入という一面をとらえるのではなく、
グループホームにおいて運営者としての理念をしっかりと持ち、
本質的な認知症に対するケア、学術的・技術的な裏付けを確保すること。
また高齢者を一人の人格であり、知的、身体的、社会的に
擁護・援助すべきであることを確認し、保障するケアに成長するものと私たちは考えています。

どのようにケアするのか

アセスメント

入居する場合、通常様々なポイントをアセスメントします。
このアセスメントとは介護技術においては「課題分析」という意味において行われ、次のポイント等を基に情報収集します。

1.年齢・性別・病歴・要介護度などの基本情報。
2.「その人らしさ」という概念を構築する様々な情報。
3.何がその人を安心させ、心地よく感じさせるのか。
4.心身の状況確認と安全確保、身体機能維持の把握
5.利用者の家族・親戚・近所・趣味や仕事での人間関係

入居前の過去の情報と、入居後の生活において新たに発生する情報を基に、認知症状や身体症状において本人が困っていることを主観的及び客観的QOLを考慮しながら課題を特定します。そしてその解決のために、私たちは要因分析を行い、本人のニーズとデマンドを明らかにする事により良質なケアプランへ結びつけていくように努めております。

ケアプラン

良質なアセスメントにより浮き上がってきた課題に対して、こうえい館・こうえい愛宕館:認知症の写真3 それを解決するためにケアプランを作成致します。
本人のQOLを向上させるための具体的な取り組みが立てられ、実行されるのです。
グループホームには全てのユニットに計画作成担当者が配置されていて、その担当者は利用者本人との関わりを十分に取り、ケアスタッフ、管理者と共に検討され錬られたプランを作成致します。
その際十分な話し合いとインフォームドコンセントを家族に対して行い、説明と了承を書面で行います。
これは利用者と家族へのお約束となりますので、そのケアプランは常に全職員が確認できる様にして私たちの日々のケアの中に活かされています。

ケアの実践

ケアの実践には様々な要素が関わってきます。1ユニット9名までの定員ですので、その9名の方々はそれぞれ状況が全く違っているでしょう。
小規模ではありますがグループホームが変化に富んでいるのは、人数よりも中身の濃さが顕著に見られるからでしょう。
 ケアの実践にはスタッフの質が問われてきます。声がけなどのコミュニケーション、褥瘡を作らない技術、シーツの小さなしわをも伸ばす等の細やかな気配り、ボディーランゲージでしか想いを表す事のできないお年寄りへの観察力…。私たちは、何よりもその人を想う暖かい心を大切にしています。
 生活を支えるケアは、利用者がその有する能力に応じて自立した、日常生活を営む事ができるように、手を取りあって歩んでいます。

評価

私どもは、ケアの内容を評価するカンファレンス等の話し合いの場を設けています。
これは全員参加の全員発言可能な場であり、雰囲気で進行されます。
経営トップや一部の職員のみの通達、指示、教育だけで終わってはならないと考えています。
ケアカンファレンスでの評価とは行ったことの率直な評価であるため、批判は許さないなどの雰囲気はあってはならないと思うからです。利用者その人の変化に即応したケアの方針変化は常にあるため、中心はあくまでも利用者なのです。

 カンファレンスでは前回から今回までの期間中においてケアの状況をふまえて現状報告と改善・反省点などをまとめて進められます。短時間で内容の濃い話し合いを念頭におき、司会者は要点を集約しつつ、タイムキーパーとしても発言やまとめを行います。
 またここで話されて十分検討され出された結論ではあっても状況の変化に対しては柔軟に対応していきます。職員は互いにコミニュケーションを深め、信頼を高め、ケアーに欠かすことができない、チームワークを形成しています。基本的な方針は継続していくことを確認していくことも全職員が理解していきます。

ケアの評価は各職員のアセスメント力が問われてきますので、注意を払いつつ日々のケアに向かう姿勢が求められていきます。ちょっとした仕草や変化で利用者さんの危険度を把握する必要があります。 そしてそれを全職員が共有することと、様々な意見をまとめ上げ、優先順位をつけることをユニット内で一致して進められます。

 このような多くのコミニュケーションの中で、利用者に最適なケアを求めて、評価が行なわれているのです。