日本のマスコミを賑わすある青年実業家が数年後に月へ行くという(らしい。あの人もか?という噂も)。昔アメリカの巨大ロケットが月へ行った。コンピュータなしでは行けなかったが、当時のコンピュータは今のスマホよりも性能は低い。大きさは技術によって小さくなったが大型冷蔵庫並み。処理速度は当然ながらの遅さ。それでも試行錯誤し、多くの失敗から学び、天才達が当時としては驚愕の方法をいくつも編み出した。実用でないものを実用レベルのそれも最上級に押し上げていき月旅行を成功させ、それが現在の先端技術に繋がって行く。一見不可能を実現し、しかも知識・技術の蓄積は必ず次に引き継がれ、対応される。これはとてもおこがましいが認知症ケアによく似ていると勝手に思う。こうえい会で出会った方々はどなたも個性的だった。対応が分からず困難な方も試行錯誤で少し笑顔も出てきた。病院や家庭と施設はその存在意義に大きな違いがあり、私たちなりに課題を理解していく。失敗を繰り返しながら学び、更に改善を進ませる。毎月カンファが終わり外へ出ると丁度月が見える。その美しさに息を呑む。技術、困難、道筋、解決、魅惑、夢・・・。どこにいつ生きていても同じ月を見上げる。
