今年の夏は暑かった。いや、まだ暑い。例年なら涼しくなるはずのお盆を過ぎても､何故か暑い日が続いている｡まさに残暑だ。テレビ、新聞紙上では、熱中症で緊急搬送される記事や死亡者の記事が、連日のように報道されている。異常気象といってしまえばそれまでだが、これだけ科学が発達した世の中でさえ、お天道様には逆らえない。館内は空調をフルに効かせ、暑くもなく寒くもなく快適だ。しかし私は汗だくだ。更年期のせいか？　　　４？歳。
こんな暑い夏に、さらなる熱い入居者さんが現れた。いつもはソファーに座りテープルに伏せていることが多いＡさん。職員がジュウタンに掃除機をかけ始めた途端、体を起こし「私も仕事するよ」とテーブルをつたって立ち上がる｡掃除機に向かって歩き始める姿に一同あ然｡すぐに車椅子に乗っていただくも、気持ちは掃除機に一直線のようだ。半信半疑で掃除機を渡すと、意外にも上手に前後に掃除機をかけ始めた。そのうち車椅子での移動が物足りないのか、自ら立ち上がり掃除機を杖代わりのように持ち、ジュウタンを一周。なんと綺麗に掃除してしまった。その後車椅子に座り一言　「あーこわい」　いつもの口癖だった。この姿に、まだまだ現役と見せ付けられたように感じた。天晴れだ。
人生の先輩でもある利用者さん達は、時として感動と元気を私達に与えて下さいます。こんな時間を過ごせることに感謝の気持ちが湧いてきます。
　外も暑いが、施設の利用者さんも熱い、今年の夏でした。